CUSP · SAMPLE · 001

信岡良亮のCUSP

— 自分の「長く続けたい仕事」を言葉にするための、ひとつの記入例。

これは、私(信岡良亮)が、いまの時点で書いてみた自分のCUSPです。完成しているわけではなく、書きながら少しずつ更新しています。 あなたが、自分自身のCUSPを描きはじめるとき、参考にしてもらえたらと置いておきます。 「これが正解」とは読まないでください。「こんなふうに書けばいいのか」と、ひとつの実例として、自分の問いを立てる手がかりにしてもらえたら、それで十分です。

HOST信岡 良亮
UPDATED2026 SPRING
CONTEXTTwo Loops Journey 第1期

CUSP — 長く続けたい仕事を支える、4つの柱。

目先の成果ではなく、何年もかけて変えたい未来があるとき、その仕事を続けていくために、手元に揃っていてほしい4つの柱があります。 頭文字を取って CUSP と呼んでいます。CUSPは英語で「先端」「転換点」を意味する言葉。いまを文明の転換点と捉える私たちにぴったりの呼び名です。 どれか一つだけでは、長くは続きません。北極星(向かう方向)があっても、仲間がいなければ疲れる。仲間がいても、試したい仮説がなければ、ただ集まるだけになる。仮説があっても、試す場所(畑)がなければ、育たない。場所があっても、向かう方向を見失えば、迷う。── 4つが揃ったときに、はじめて長期戦が回りはじめます。

P
POLE STAR
U
UPLIFT CIRCLE
S
SEED OF HYPOTHESIS
C
CREATIVE FIELD
P
POLE STAR
北極星
未来への確信度

「道を、先に敷いておく」を、
自分の生涯のテーマにする。

私が向かっているのは、こんな社会です ── 競争で勝ち続けなくても、ちゃんと豊かに暮らしていける社会。 お金の経済だけに頼らず、自分たちで作り出す経済(自給)と、お互いに与え合う経済(贈与)が並走するから、給料が下がっても生活は崩れない。 むしろ、子どもを育てることが、コストではなく豊かさになる社会です。

島根県の海士町という小さな島では、それが現実に起きています。給料は下がっても、自給と贈与で生活が支え合われていて、移住者が増え、子どもの数も増えている。 こういう「小さな成功例=道しるべ」が、日本中・世界中にいくつも建っている状態を、人生の目標にしています。

私の役割は、全員を変えることではありません。 人は追い詰められたとき、「壊しに走る」か「一緒に作りに走る」のどちらかを選びます。それは、「一緒に作る場所がもうあるよ」と知っているかどうかで決まる。 だから、その場所=道を先に敷いておく仕事を、自分の生涯のテーマにしています。

答えを持つのではなく、渦を起こす。完成を待たずに動き続けることが、戦略そのもの。

YOUR TURN

あなたの北極星は、どこを指していますか? 完成形でなくていい、いまこの瞬間に「これを見続けたい」と感じる方向は何でしょう。

U
UPLIFT CIRCLE
勇気づけ合う輪
支え合う仲間

一人で背負わない。
違いを補い合える輪を持つ。

Two Loops Journey を一緒につくっている 武井浩三・嘉村賢州 ── 私にとって最も近い「輪」の中心にいる2人の友人です。

3人の意見は、いつも一致するわけではありません。 嘉村は「組織を変えるには、リーダー自身の生き方がまず変わること」と言う。 武井は「リーダー1人に頼らず、仕組みで動く組織を作ろう」と言う。 私は「リーダー1人に重さが集まりすぎると、いつか壊れる」と心配し続けている。 意見が違うから、お互いを補える。補えるから、長く続けられる。これが、私たちの輪の強さです。

その外側に、さとのば大学のスタッフと卒業生、共創オーナーの仲間、海士町で出会った人々がいます。 1人のリーダーが全部を背負うのではなく、それぞれが任された範囲で「自分が起点」になれる人たちが増えていく。私はそういう人を「サブソース」と呼んで、意識的に育てています。

「ひとりで持ち続けないこと」── これは、私自身がたくさん消耗してきた経験から得た、いちばん切実な学びです。

YOUR TURN

あなたの「輪」には、誰がいますか? まだ少なかったとしても、これから一緒に勇気づけ合いたい人の顔は、何人浮かびますか。

S
SEED OF HYPOTHESIS
仮説の種
試すに値する仮説とセオリーオブチェンジ

いま試している見立てに、
「信岡の個人版の見立て v2」と名前をつけている。

私がいま「これを試したい」と感じている見立ては、「信岡の個人版の見立て v2」という名前で文章にしてあります。流れはこんな感じです。

① いまの社会の問題を診断する ── 資源の限界・機会の不平等・世界全体の連動した崩壊が、3段階で進んでいる。 ② 根本原因を見つける ── 「競争に勝つ=幸せになれる」というルールが、人にも会社にも国にも、短期で動くしかない罠を作っている。 ③ 処方箋を出す ── お金の経済・自給の経済・贈与の経済の3つを組み直す。 ④ 変化を広げる戦略 ── 衰退する古い流れと、立ち上がる新しい流れの両方を、対立ではなく支え合うチームとして橋渡しする。 ⑤ そのために必要なこと ── 論理・体験・仲間・実証、4つを計画通りでなく、走りながら更新していく。

これが、いま私が信じている「変化の起こし方」です。

ただし、これは「正解」ではなく「」です。v1からv2になり、いずれv3になる。試して、揺れて、磨かれ続けるもの。 「答えを持つのではなく、渦を起こす。完成を待たずに動き続けることが、戦略そのもの」── この言葉は、自分自身に向けても言い続けています。

YOUR TURN

あなたが「試すに値する」と感じている仮説は、どんな名前を持っていますか? まだ無題でも、種の感触はありますか。

C
CREATIVE FIELD
実験の畑
小さな実装実験場

3つの入口を、
ひとつの庭として並走させる。

私には、いま3つの「」があります。別々の事業に見えますが、私にとっては、ひとつの仮説を試すために組み合わさっている、ひとつの庭です。

さとのば大学 ── 4年間、地域に移住しながら学ぶ大学。「競争で勝つこと」が中心の世界から、「みんなで作る」世界への切り替えを、時間をかけて体で覚えていく場です。

共創オーナー ── これまでの仕組みの中で動いている経営者たちを、新しい流れにつなげる窓口。「衰退する側」から「立ち上がる側」への橋渡し役です。

Two Loops Journey(この講座) ── 短期間(2か月)で熱量を持って集まる社会人と、考え方と問いを共有し、お互いを支え合う仲間になっていく入口です。

これら3つの入口は、私の事業に「人を集めるため」のものではありません。ここを通った人たちが、それぞれ自分の現場で、自分の北極星・輪・種・畑を持つようになること。それがゴールです。 短期で形になる共創プロジェクト(Two Loops Journey・共創オーナー)と、長期で育つ共創エコシステム(さとのば)── この「往還(行き来)」そのものが、私のCreative Fieldの核です。私のエコシステムに合流したい人は合流すればいいし、独立して自分の道を敷く人もいる。 変化のうねりが、私の内側だけで完結せず、外へ外へ広がっていくこと ── それが、3つの畑を組み合わせて目指していることです。

YOUR TURN

あなたの畑は、どこですか? 既存の組織、新しいコミュニティ、自分の生活そのもの── どこで、何を試そうとしていますか。

— A WORD FROM NOBUOKA —

これは、私がいま立っている場所のCUSPです。
完成しているわけではなく、毎日少しずつ書き直しています。

あなたのCUSPは、どんな北極星を持ち、
どんな仲間と、どんな種を、
どんな畑で育てていますか?

WRITTEN BY信岡 良亮
WORK YOUR OWN CUSP

あなたのCUSPを、
描きはじめてみよう。

下の4つの枠は、あなた自身のCUSPを書き出すためのものです。 完成形でなくて構いません。むしろ、いまの自分の「現在地」を、未完のまま書き出してみてください。 4つの空欄を埋めると、自分が 何を、誰と、どこで、どこに向かってやりたいかが、ぼんやりと見えてくるはずです。

P
あなたの北極星
POLE STAR

いま、これを見続けたいと感じる方向は何ですか?

U
あなたの輪
UPLIFT CIRCLE

勇気づけ合いたい人の顔は、何人浮かびますか?

S
あなたの種
SEED OF HYPOTHESIS

試すに値すると感じている仮説の感触は、何ですか?

C
あなたの畑
CREATIVE FIELD

どこで、何を試そうとしていますか?

これらを明確にして、自分の長期的なプロジェクトを「人に語れる状態」にしたいと思ったら、Two Loops Journey(TLJ)へ。

4つの柱を、ひとりで磨き切るのは、けっこう大変です。8週間の中で、4人ホームグループの仲間と、3人の講師(信岡・武井・嘉村)と一緒に、自分のCUSPを「人に語れる状態」まで磨いていく ── それが、TLJで起きることです。完成度ではなく、現在地のあなたを、そのまま持ってきてください。